力強く熱い音が聞こえてくるジャズ漫画「BLUE GIANT」を紹介【完結済み】

投稿者: | 2021年1月4日
BLUE GIANT

ジャズと聞いて思い浮かべることはなんでしょうか。「おしゃれな音楽」かもしれませんし、「小難しい音楽」と避けている人も多そうです。

僕は音楽好きですが、聞いているのはポップやロックばかり。今まで「ジャズが好き」という人に会ったことはありますが、どうにも難しそうで話も合いそうになかったので、「ああ、そうなんですね」と言ってやり過ごしてきました。

詳しいとかっこいいのかもしれませんが、全くもって興味なし。でも「BLUE GIANT」を読んだことで、ジャズの良さがわかってきたような気もします。

それだけではなく、この漫画は非常に面白いです。まるで音は聞こえてきそうなジャズ漫画「BLUE GIANT」を紹介させてください。

ジャズに魅了された高校生・宮本大がジャズマンになる漫画

「BLUE GIANT」は主人公の宮本大(みやもとだい)の物語です。性格は明るく、ちょっと変わり者です。同じ作者の「岳」を読んだことがある人なら、「三歩(岳の主人公)と似た感じの人物」と説明するとわかりやすいでしょうか。

彼は音楽の経験があるわけでもないどころかバスケ部に所属。そんな彼がジャズに興味を示し、サックス奏者として最高のプレーヤーを目指していくのが「BLUE GIANT」の物語です。

ジャズの知識はなくても楽しめる漫画です

「ジャズの知識がないと楽しめないのでは?」なんて心配は無用です。全く知らない人でも楽しめますし、僕も楽しんでいます。漫画好きの有吉弘行さんもラジオ番組で購読していると発言されていました。楽しそうに話していましたよ?

音楽系の漫画は多数ありますが、ジャズ漫画は希少です。ちょっぴりあらすじを紹介します。

宮本大がプロを目指して上京するまで

宮本大は友人に連れて行ってもらったジャズのライブに心を打たれ、テナーサックスを始めます。上手ではないのですが、音がやたらとデカイ。これはバスケ部で鍛えられた肺活量の影響もあるのでしょうか。

リードを頻繁に買い換えるほど、いつも川原で練習を繰り返します。周りは大学に行くために受験勉強をしているのですが、プロのジャズプレーヤーを目指す彼は進学しないためジャズの練習。クラスメイトたちはそれを知ってか、彼を「ジャズマン」などと冷やかします。

高校生にとってジャズは未知の音楽ですし、わかりにくいものでもあります。曲がった考えの子供なら、「ジャズが好きって言って、モテようとしてるの?」なんて言いそうですね。

そんな周りの反応に不満はありながらも、彼は大好きなジャズのために練習を繰り返します。

主人公の初ジャズライブは大失敗

いつも通っている楽器屋のおじさんから、「君のライブが決まった」と急に告げられます。

彼以外のメンバーは大人たちで経験者。ピアノ、ドラム、ギター、ボーカルに加わる形です。

楽譜が読めない大は、周りの演奏に合わせることはできず、経験者のバンド側が彼に合わせてくれます。アドリブが多いジャズだからこそ、すっと合わせられるのでしょう。

ソロを振られてサックスを吹く大。しかし、彼のパワフルさが思い切り出てしまい、観客から「うるさい!」と飛んでくるヤジ。かくして、彼の初ライブは大失敗に終わるのでした。凹んでしまう大、と思いきや。。。

サックスの師匠と運命の出会いか

川原で練習していると、初めてライブをしたライブハウスの店長から「紹介したい人がいる」と話しかけられます。ここで彼の先生になる由井さんと出会います。

やる気はなさそうに見えますが、実はやり手のタイプです。

基礎から教わることになる大。由井さんは大のサックスを「下手くそ」とは言いつつも、音のデカさを感動ではなく「圧倒できる」と言い切ります。

ライブのリベンジに成功する大

成長著しい大を見て、由井さんは「いい加減、誰かと合わせないと」と考えて提案したのは、初ライブのメンバーとのライブ。彼にヤジを飛ばしたおじさんも客として入ります。

成長した大に、バンドメンバーもついていくのがいっぱいいっぱいですが、非常に楽しそうで、ヤジを飛ばしていたおじさんは「ギャフン」と言いました。

プロのジャズプレーヤーを目指して東京へ行く大

高校を卒業してプロを目指して上京する大。東京に住んでいる友人・玉田の家に居候することになります。「BLUE GIANT」はここから始まると言っても過言ではありません。

仙台と違い、東京では川原で練習できないので、高架下で練習するのはいいのですが、お金がなくなってきた大はバイトを開始。何をするにもお金が必要なのですが、サックスのメンテナンスを怠っていたため、オーバーオールすることに。

しばらくサックスを吹けない彼はジャズバーへ足を運び、お店のママにあるライブを勧められます。そこで出会うのが後のメンバーです。

ここまでが「BLUE GIANT」4巻までの大まかなあらすじです。

かなり端折って紹介しているので、心温まるエピソードもあり、ちょっぴり色恋沙汰もあったりします。周りの人たちに支えてもらう部分だったり、登場人物同士の関係性や関わり合いも、この漫画の魅力の一つでもあります。大のジャズに対する熱い情熱も魅力の漫画ですが、他にも注目ポイントはたくさんあります。

後は、その目で読んで欲しいところですがざっくり説明すると、バンドを組んでCDデビューが決まったり順調そのものに見えますが、大事件が起こります。

最終巻で大は、さらなる高みを目指して海外へ。BLUE GIANT SUPREMEに続きます。

ジャズ好きの世界「BLUE GIANT」へ入り込みましょう

なんと言ったらいいのでしょうか。演奏シーンのセリフはほぼないのは当然として、「BLUE GIANT」は音が聞こえてくるような漫画です。僕はジャズに明るくありませんし、サックスもよくわかりません。

でも、大のジャズへの熱い思いや、デカイ音は聞こえてくるのです。不思議ですね。それほど世界観に入り込める漫画だということなのでしょう。

連載にはないボーナストラック

この漫画の特徴として、本編が終わった後の巻末に大と出会ってきた人たちのインタビューが「ボーナストラック」として収録してあります。

シリーズは完結していない漫画なのでわからないのですが、彼がプロデビューして有名になった後の話なのでしょう。なんだか和むんです。

単行本にしかない話でしょうから、連載で読んでいる方にも読んで欲しいです。

元バンドマン・ジャズマンにオススメの漫画

おそらくですが、過去にバンド活動をしていた人には刺さる漫画です。僕はロック系のバンドをやっていたこともあり、ぐっさりと刺さりました。

音楽系の漫画なら「BECK」も刺さるものがありましたが、BLUE GIANTはまた違った刺さり方です。現実には存在しない人物たちなのに、みんなを応援したくなります。世界一のプレーヤーとして活躍してほしいと願います。